高橋と付き合うことになった!と、
息を切らしながら教えてくれたのは、終業式の後だった。
「きーみーかーーー!!」
アニカのその時の顔は、一生忘れないと思う。
少し泣いてて、赤くて、でも口元は緩んでる女の子の顔。
抱きついてくるその重みが、わたしにとってはとても嬉しかった。
「アニカー!アニカよかったねぇ!」
ずっといい感じだなあと思ってた二人。
まさかそこまで進展しているなんて思わなかったなあ。
…いつか付き合うだろうなとは思ってたけど。
「あのね、さっき高橋から呼び出されて…、それで…っ」
「うんうん、ちょっととりあえず座ろうよ」
昨日の夜、高橋くんからメールがきて、そこで呼び出されたというアニカ。
今日の朝からずっとそわそわしてて、教室でも2人は珍しく顔も合わさないままで時間がすぎて、今やっと、想いが通じあったらしい。
机に座って、買ってきたポカリを飲みながら、その時の様子を聞いた。
「あの高橋がだよ?!超真剣な顔で言ったの!笑いそうなの我慢するの大変だった!」
「アニカ、そこは感動しようよ」
…ほんと、かわいいなあ。