だったら、もう、どこまでもカッコ悪くなってやるよ。



「…あ、もしもし」



相変わらず大人しい携帯を取り出す。

もう一度、俺が自分と向き合うために。



「ばあちゃん?俺。久しぶり」




俺が、俺自身と向き合うために。

俺が、ずっと大事にしてきた気持ちを伝えるために。



…君花、

あと少し、俺についてきてくれる…?




「俺ね、もう夏休みだから。補習終わったら、そっちに行っていいかな」





もし、俺についてきてくれると言うなら

俺と歩んでいく未来を、選んでくれるなら




「…うん、ありがとう。行くね」





俺の生涯をかけて、この世の誰よりも、

たいせつに、たいせつにするからね。







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