「でも、学校では俺に一番に会いに来て。俺のことを、一番に好きだと思ってくれればいいから」

「………っ」


今までの飛呂くんからは、予想もできなかった甘い言葉。

それが、わたしの耳から、頭から、心臓から、全身に回って、甘く痺れさせていく。


「…飛呂くんも、好きとか、言うんだ」

「っ…何バカなこと言ってんの…」



わたしは、飛呂くんが一番好き。

その好きには、きっと朔ちゃんだってかなわないよ。

大丈夫だよ、安心してね、きっと飛呂くんに一番に会いに来るよ。


…そう、飛呂くんに伝えたくなった。


飛呂くんもきっと、たぶん、わたしのことが本当に好きでいてくれてるんだろうな。



「…。そろそろ戻るか、授業始まる」

「そ、そうだね」



大丈夫、朔ちゃんは特別だけど

きっとそれ以上でも、それ以下にもならない。


きっと、大丈夫だから、安心してね、飛呂くん。