ビター・オア・ミルキー



「よっ、おはよ」

「…朔ちゃん…。」


いつもの時間に、朔ちゃんが迎えにきた。

名前を呼んで、少し下を向いて、また朔ちゃんを見て、「おはよう」って言った。


髪の毛は、飛呂くんに少しでも可愛く見られたくて、毛先を少しだけ巻いてる。


「なに、元気ないね」

「…そう?」

「明らかにね。何かあったの」


いつものテンポで、軽く聞いてくれる朔ちゃん。

この流れで、いつもみたいに話せば、朔ちゃんはいつもみたいに返してくれるかな。


「あ…っ、あのね…!!」

「うん?」


大丈夫、朔ちゃんなら。


「…き、昨日、昨日ね、飛呂くんとご飯を食べに行ったの。そ、そしたらね」

「おー、そうなんだ、うん」


…。


「そ、そしたらね、最後に…こ、告白されちゃっ…て」

「…………」

「……っ」