あっという間に家に着いた。
ほとんど話さなかったのに、どうして飛呂くんとの時間は短く感じるんだろう。
…不思議なんだ、ほんとに。
「飛呂くん、もうここでいいよ」
「……あぁ」
……離れたく、ないな。
明日になればまた会えるのに。
次は、いつこうやって会えるんだろうって、そんなことばかり考えてしまう。
恋ってほんとに、厄介。
「あっ、あの、今日はほんとにありがとうね！楽しくて…あっという間だった」
「…おー」
「…また、飛呂くんさえ良かったら、こうやってご飯、行きたい…な………って言ったら、迷惑……かな…」
迷惑、だよね。
彼女になれたわけでもないのに。
あんまり自惚れると、罰が当たりそうな気がして。
でも、それでも、２人になれたらいいなぁって、思うんだ。
