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「おっ、来たな」
「……朔ちゃん」
朝、いつものように朔ちゃんはわたしを迎えに来た。
昨日少しだけ変だった朔ちゃんは、いつものペースに戻ったのか笑顔で。
少し、ほっとした。
「なんだよ、元気ないじゃん」
「そう見える？」
「…うん」
朔ちゃんには一発で分かるんだね。
さすがだね。
いつもの通学路を歩いてる間、朔ちゃんは何も聞かなかった。
それは、わたしから言わないと絶対に聞かないという朔ちゃんの性格。
だからきっと、わたしから言わなきゃいけない。
「─…朔ちゃん」
「ん？」
気持ちを認めるって、なんだか恥ずかしい。
しかも、朔ちゃんから言われたから気づいたっていうのも大きいから。
でも、だからこそ、隠しておくわけにはいかないよね。
