ビター・オア・ミルキー



「朔ちゃーん。唐揚げ持ってき…」


――ガチャっ。



「…んっ…、加野く…」


………。

「あ、だめ…、も…」

「………」


――バサッ…。

あ、唐揚げ落ちた。



「……っ…!?きゃぁぁ…っ」



え。 え。 え。


い、いやいや、叫びたいの、こっちなんですけど…。


「…あれ、君花」

「…!」


さ、朔ちゃん……!!


驚きで震えているわたしの足の向かい側で、朔ちゃんは裸。
相手の女の人も裸。ベットで、抱き合って…。


「なんで。帰ったはずじゃ」

「や、唐揚げを…」

「加野くん、あたし帰るから」