ビター・オア・ミルキー



朔ちゃんを不快にさせたくない。

でも、確かに気まずさとか罪悪感は生まれた。
生まれて、膨らんで、朔ちゃんと一緒にいても無くならなかった。



「飛呂くんが…、あぁやって…わたしをジッと見るから。なんか、逃げたくなる………」

「───……」


飛呂くんの、あの、目が。

黒くて、澄んだ目が、わたしを離してくれないから。

だからこそ、こわかったんだ。






「……ごめんね心配かけちゃって。わたし、ちょっとゴミ捨てて…、」



────…!



「……っ、君花」

「……」



…今日の朔ちゃんは、少し変だ。

少し。ほんの少しだけれど。



「…さ、朔ちゃ……」

「君花、」



もう一度、ギュッと握りしめられた左手。

近くにある顔。俯いている朔ちゃん。

震えてる、手。




…朔ちゃん、どうしたの。


  

「…君花、俺……─」

「…──朔ちゃん?」



どうしたの。どうしてそんなに苦しそうなの。

こんな朔ちゃん、見たこと無いよ。