「…君花、俺に隠してることない?」
「……!」
朔ちゃんの、気持ちの見透かし方は本当にいつも感心する。
こういうとき、絶妙に突いてくる。
やさしく、溶けていくように。やさしく。
でも、今日はそれを聞かれたくなかった。
「…あ、あの……」
「飛呂くんって人に、何か言われた?」
「…っひゃ……!」
アイスクリームを持っている手をそのままギュッと握られて。
その行動に、わたしは驚き。
…もう。本当に朔ちゃんは女の子の扱い方に柔軟過ぎだよ………。
「聞いてんの、君花」
「きっ、きききき聞いてるから!手離して!アイス落ちちゃうよ!」
恥ずかしくなって叫ぶと、朔ちゃんは一度力を入れて、そのまますっと空気が抜けるように離してくれた。
はー。心臓に悪かった。



