流衣side



俺は結城流衣(ゆうき るい)。



ふわぁ…眠いな。



なんで入学式なんかでなきゃいけねぇんだよ。



雄斗がいうから行くが…なんなんだよ…



入学式くらいさぼっちまえばいいのに。



「…っいや…話してよ…‼︎」



「いーじゃん俺らと遊ぼうぜ?」



あ?



学校の前でナンパかよ…



めんどくせえな…



俺は男の手を掴み言った。



「なぁ何してんだ?」



「何ってそりゃ…っ結城…!」



俺の顔を見た瞬間青ざめる男達の顔。



それに追い打ちをかけるかのように俺は



「朝から目障りなんだよ…うせろ」



そう言った。すると男達は



「覚えてろよ…!くそっ」



と言って逃げて行った。



「大丈夫か?」



ナンパされてた女に言った。



「……」



んで喋んねぇんだよ。



女はどこかを見てる…?



女の目線の先にはひとりの女がいた。




流衣の切なくて辛い恋が今、幕をあけようとしていた…