「お前…なにもんだ…?」



陸はそう言った。



あたしは素性をバラすつもりはないので



「ただの女子高生。喧嘩はちょっと…ね」



曖昧に答えておいた。



嘘はついていないし、バレる心配もない。



「っそ。まぁそんなんどうでもいいよ」



微かに震える陸の声。



怖いなら立ち向かわなきゃいいのに、立ち向かうのはそうしなきゃダメだとわかってるからだと思う。



ならあたしは相手をするよ。



「じゃあやろっか」



「ゲーム…スタート」



今度は陸が言った。