キミが泣くまで、そばにいる



 穏やかに笑う彼女とアカツキ。

 まるでデジャヴだ。

 さっきの光景。
 美人が別の美人に入れ替わっただけで、そこにはまるで同じ空気が流れてる。

 親密そうな空気と、美男美女に釘付けになる周りの人々の視線。

 次の瞬間、女の子がアカツキの腕に絡みついた。

 すかさずシャッターボタンを押す。胸が圧迫されるみたいにドキドキ鳴って、息がしづらい。

 そのまま彼女に引っ張られるようにして、アカツキは駅とは反対方向に、つまりはこちらに歩いてくる。

 私はあわてて停留所の陰に隠れた。