アカツキを待っていると、「真辺さん」と肩を叩かれた。3人組の女の子がニコニコしながら立っている。
「ね、アカツキたちって、いつも放課後どこ行ってるの? あたしたちも一緒していい?」
目の前できゃっきゃとはしゃいでいる彼女たちは、つい最近仲間入りをしたばかりだから、取り巻き内の暗黙のルールを知らないらしい。
「えっと、放課後は彼ら、女子のみなさんと一緒に行動しないみたいで……」
真ん中の、派手なネイルをした子が思いきり顔をしかめた。
「なんでぇ? 真辺さんは一緒にいるじゃん」
「いや、私は荷物持ち兼パシリなので」
言ってて虚しくなるセリフなのに、彼女たちの受け取り方は違った。
「そんなこと言って、あたしたちに教えたくないだけじゃないの? 自分だけ特別だって調子のってんでしょ」
「そうだよ、ひとりだけいっつもストーカーみたいにくっついて回ってさぁ」
「アカツキ狙いなの、ばればれなんだけど」
顔がかっと熱くなった。
そんなんじゃない!
言い返そうとしたとき、
「はい、そこまでー」


