「ちゃんと掴まってろ」 亮太さんの腰に腕を回した エンジンがかかり、バイクは動きだす 亮太さんの背中は暖かくて、少し煙草の匂いがした マンションに着いて、家に入った 「腹減ってるか?」 リビングに行くと、亮太さんは聞いてきた 楽しみだったビーフシチューだったけれど… 今はあんまり食欲が湧かない 「…あんまり」 「じゃあ、ビーフシチューは明日食おうな」 せっかく作ってくれたのに… ごめんなさい、亮太さん とりあえず先にお風呂に入ることにした お風呂で体が温まり、気分も落ち着いてきた