振り返ろうとすると、後ろから抱き締められた 「いいに決まってんだろ。でなきゃ、ここに連れて来ねえよ」 キツく強く抱き締められる 亮太さんの体温が伝わってきた 「ありがとう…」 ふいに涙が出てきた 「…ちょっと歩こうぜ」 亮太さんは私の涙を指で拭って、再び手を握ってくれた そして、しばらく浜辺を歩いた 波の音しか聞こえないこの空間 ここに私達しかいないみたい… 「そういえば亮太さん何持ってるの?」