そして授業が始まり。


教授が講座を行っている間、あたしは高校時代とは打って変わり、しっかりと板書をしていた。

ふと左に視線をやると、ナポレオンは意外にも、黒板とルーズリーフを交互に見て板書を繰り返すだけだった。


一説では「じっとしていられない性格」とか言われてたナポレオンなのに。


伝承にあるような破天荒な人かと思ったけれど、心外にも、彼はしっかりした人だった。


あたしは文学部に所属していて、今は国語学の五十音図のや定義について学んでいる。


だから就職も、そういったことに関連した職に就きたいと考えている。


隣の彼は、なにをしたくてこの大学にきたのかは分からないが。