初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。







「「「えええーっ!?」」」




と、叫んだのは私じゃなくて皆で。

当の私は驚きすぎて声すら出てこなかった。




え…?

私のこと、指したの?





意味がわからなくて、ただ南雲くんの方を見つめる。


ちゃんと正面から南雲くんを見るのは、これが初めてかもしれない。




本当に、綺麗な人だなって思って。


なんでこんな人が私?って思って。


それで、それで…。






「え、北山さん、返事は!?」
「付き合うの!?」




「えっ…」





どうしていいかわからなくて、やっと理解し始めた自分の状況に頬が熱くなった。



頭の奥が、くらくらする。




こんな経験は初めてで、しかも皆に注目されていることが更に鼓動をはやくする。