カチ、カチ、という時計の秒針の音だけが保健室に響く。 ちら、と前を見ると、合ってしまった目に慌てて下を向いた。 机の上の私の手元には、保健室の来室理由や名前をまとめるノート。 保健委員の私は、今日の来室状況をまとめなくちゃいけなくて。 気まずさから逃げるためにも、無心でシャーペンを走らせた。 …どうしよう、見られてる。 感じる視線に、字を綺麗に書かなくちゃ、とか思っていたら緊張して上手く書けなくて。 …というか、そもそも私、何でこんなことになってるんだろう。