「南雲くんが私のこと、好きになる理由がない…」 瞳にいっぱい涙をためてそんなことを言う夕陽に、自分がどれだけ言葉足らずだったのか思い知らされた。 「あるよ、好きになる理由」 そう、あれは、2年生になったばかりの頃。