「夕陽ちゃんのクラスは劇なんだ?」
「白雪姫やるんです」
「彼氏、もしかして王子役なの?」
「あ、はい…」
「それは複雑だね」
「あはは…」
やっぱり、そうだよね。
私より圧倒的に冬花さんの方がお似合いだし。
それを見せつけられてるみたいで、切ない。
「じゃあ当日は彼氏忙しいんじゃない?」
「あっ…確かに」
劇をやるクラスは体育館と視聴覚室を貸してもらえるんだけど、それぞれで1日1〜2公演ずつしなければいけない。
冬花さんと絢星くんと言ったら、美男美女で人気者だし、劇の回数も多くもらえるかもしれない。
そうなると、絢星くんは自由時間が少なくなる。
…いや、そもそも何も用事がなくても、一緒に回ってくれたかなんてわからないし。
そんな話もしてなかったから、きっと一緒に回るつもりじゃないんだろう。
「じゃあさ、俺と回らない?文化祭」
「え…」
「ちょっと考えておいてよ。
じゃあまた来るね」
にっこり笑って歩いて言ってしまった伊織先輩。
なんで、私と回ってくれるんだろう…?



