その唇に…指先に…情熱的に愛されて、心も体も翻弄(ホンロウ)された。
――――――――――――――――――――――――― 不安で怖くて堪らなかった分、こうして抱き合えた事に深く安堵する。
怖かった…凄く怖かった……
それは…流星に見せてはいけない、心の弱い部分。
もう優しい嘘を付かれるのは嫌だ。
流星を支えられる様に、私は強くいなければならない。
心の弱さを見せてはいけない… ――――――――――――――――――――――――――――――――
病衣を脱ぎ捨てた流星の上半身は、少し痩せて鎖骨の形がくっきり現れていた。
美しい裸体の中心には、大手術の痕跡が一本の直線を引く。
それを指先でなぞると、
「紫はこれに触るのが好きだよな。変なの」
彼はそう言ってクスリと笑う。
綺麗な指先の動きに合わせ快感が走り抜け…乱れて…喘いだ。
そんな私の様子を、彼は艶っぽい瞳で見つめ、頬を綻ばせる。
―――――――――――――――――――――――――――― 流星には心の弱さを見せてはいけない……
そう思って、さっきは涙を飲み込み笑顔を向けたけど……
本当は怖かった。
顔を見るまでは不安で…怖くて…震えていた……
流星がいないと私は… ――――――――――――――――――――――――――――――
繋がる場所が熱い。
快感がたちまち全身に巡って行く。
思考力は限りなく低下し、抑制は効かず、私の心は裸にされる。
そして……
抑えていた心の弱さは、涙に溶けて溢れ出し…
目尻からこめかみへ流れ、黒髪と白いベットシーツを静かに濡らして行った。
それを目にした流星がビクッと肩を震わせ、腰の律動を止めた。
彼のゴクリと唾を飲む音が聞こえた。
恐る恐る私に問う声は、震えている。
「…紫……何で…泣く…?」
「え…?」


