ラベンダーと星空の約束

 


ゆっくりとベットに倒され見上げると、視界は流星の綺麗な瞳の色に染まる。



これが好き……

流星の瞳の茶色は、綺麗で優しくて温かみがあって…大好き。



キスの合間に見えるその眼差しは、

「好きだよ」と言葉にするより雄弁に、愛を告げてくれる。



流星と見つめ合う瞬間は…いつもいつも心が震える……



愛しい…
流星が何より愛おしい……



病棟内は不思議な程ひっそり静まり返り、

狭い病室には、二人の奏でる水音だけが響いていた。



柔らかい舌先が口内をゆっくり探究して歩くのが、少しくすぐったくて気持ち良い。



流星の味が口いっぱいに広がり、淋しかった心が満たされて行く。



深い深い蕩(トロ)ける様なキスに夢中になる。



合わせた唇の隙間から吐き出す私の息も、彼の息も、どんどん熱くなり…

そして乱れて行った。



体の芯が甘く痺れる。

理性がふわふわした甘い霞みに浸食される。



徐々に吸い取られる思考力。

それと反比例して洩れ出るのは、甘い声と…

『見せてはいけない』と抑えていた、本当の気持ち。




――――――――――――――――――――――― 本当は…怖かった。


柏寮の流星のベットで一人眠る夜、

「大丈夫」
「心配し過ぎはダメ」

自分にいくら言い聞かせても、嫌な想像が頭を過ぎり…


不安で…怖くて…堪らなかった――――――――――――――――――――――――――






「やば…途中で止められそうにない……」




流星はベットサイドに纏められていたカーテンを勢いよく閉め、私達と外界との間に幕を張った。



上衣が捲り上げられ露(アラ)わになり、外気に曝される白い胸元。



寒さは感じない。
むしろ暑いくらいに体が火照っている。



彼の濡れた唇が強烈な色香を放ち、私を誘う。