ラベンダーと星空の約束

 



『体調どう?ちゃんと食べてる?

明日辺り柏寮に戻るつもりでいたけど、ゴメン、帰れなくなった。

美沙子さんの実家で、年末年始を過ごす事になったんだ。

一応俺息子だし、美沙子さんの両親にまだ挨拶して無かったから行って来るよ。

明日からの学校はサボるね。

クリスマスパーティーも暫く出来そうにないな…本当ゴメン。

今日瑞希が帰って来ると思うから(もう帰っているかも知れないけど)

何かあったら瑞希に頼って。

美沙子さんの実家は田舎の山奥だから、スマホは繋がり難いかも。

時々電波状況みながらメールする(笑)』





そのメールを見て…冷汗が流れた……



隣に座り画面を覗き込む瑞希君は、

メールを読み終えた後、反応を窺(ウカガ)う様に私の顔をじっと見ていた。




「瑞希君……いくら鈍感な私でも、これが嘘だって…すぐに分かるよ…」




「そっか…」





流星は一生懸命嘘ついてくれたけど、愚鈍な私にも分かってしまうメール……



流星はきっと今病院にいて…しばらく帰れず電話も出来ないって事は……

入院する程の事態に陥ってるんだ……



私のインフルエンザが流星に感染し…入院……




「流星…どうしよう……」




泣き出しそうになる私の頭を、瑞希君は優しく撫でてくれた。



撫でながら、彼もまた自分を責めていた。




「僕から紫ちゃんに、そして大ちゃんに移ったのか…

ゴメン…謝ったってどうしようもないけど……

どうする?大ちゃんは君に心配掛けたくないみたいで、必死に嘘ついてるけど、病院に様子見に行く?

それとも騙された振りしてあげる?」





騙された振り…は出来そうにない。



流星が心配で、不安で怖くて、詳しい容態を今すぐに知りたかった。



流星の顔が見たい。
傍に付いていたい。


このまま柏寮で、のほほんとしていられない。