「何もない…あっ、あるよ。
あの山になってる汚い机を片付けて、溜まってる宿題ちゃんとやりなさいよ。
ゲームで夜更かししないで、朝は目覚まし1回で起きて、それから…」
いつもの様に煩く小言を言うと、
『そんな意味で聞いてんじゃねーよ、バカか!』
と予想通りの答えが帰ってきた。
大樹に出来る事、
そして、私が大樹にして欲しい事はこれ。
この馬鹿らしいいつものやりとりが、私の心を温め癒してくれる。
大樹と付き合っていた時よりも、今の方が不思議と身近に感じられる。
いや、不思議なんかじゃないよね……
これが私達の当たり前なんだから。
やっといつもの私達に戻れたのだから。
離れていても、大樹の温もりをすぐ傍に感じる。
大樹…ありがとう…
今、凄く幸せを感じるよ…