ラベンダーと星空の約束

 


「紫がプレゼント用意してくれてた事だけで十分驚いて……あっ……」




リボンを解き、クリスマスカラーの袋を開けた流星は、

一瞬驚いた顔をした後、

「アハハッ」と声を上げ笑い出した。



私も釣られて笑う。

私達は顔を見合わせたまま、暫く笑いが止まらなかった。




「あ〜腹痛てー。こんなに笑ったのは久しぶりだな。

あの夏に紫が笑わせてくれた時以来かも」



「昔の私、そんな面白い事言った?」



「言った。“大魔神”て、つまんないダジャレを一生懸命考え笑わせてくれた」



「あ、アレは…バカ丸出しで本当恥ずかしいから…あんな事まで思い出さなくて良かったのに…」



「ハハッ そんな事言わないでよ。
アレは俺にとってかなり嬉しい思い出だから。

それにしても、これ…スゴイな。まさか色違いで同じ物を選んでいたなんて。

俺さ、これも自分用に買おうか迷ったんだよ。

けど…俺とお揃いだなんて紫が困ると思って止めたんだ。

ありがとう。大切に使うよ」





流星は自分のスマホをポケットから取り出し新しいカバーに付け替えると、カバーを上にしてテーブルの上に置いた。



私も真似して隣にスマホを置く。

光沢のある紺青色と青紫色の2色の星空が、あの夏の想い出の様に輝いていた。



それを眺めながら温かいカップに口を付ける。



紅茶の香りと、幸せな時間が流れる恋人達の朝……



流星は何もかも満たされた様な、穏やかな優しい微笑みを向けてくれるけど…

その真っすぐで澄んだ視線が、チクリと胸に刺さった。



今の私には、まだその純粋な瞳と向き合う資格はない。



流星と真摯に向き合うには、大樹と話し合わないと……




「流星…フラノに帰ったら…大樹と話し合ってくるから……

このまま…曖昧な関係を続けたりしないから…後少しだけ待って…」