ラベンダーと星空の約束

 


最近父は、学費全額免除のトップ合格で無くてもいいと言ってくれた。


一部免除の3人の枠に入れたのなら、東京に行ってもいいと言ってくれたけど…


それは家計に多大な負担をかけるから悩むところだ。



だからどうしてもトップで合格し、気持ち良く東京に行きたかった。




 ◇


授業中もずっとソワソワして落ち着かなかった。


母が10時になったらホームページで結果を確認し、学校に電話してくれることになっていた。



10時まで後3分。

今は担任の先生の数学の授業中。

でも、公立高校の入試対策なんて耳に入るわけがない。



時計の針を見つめながら、制服越しに胸元に下がる紫水晶の指輪を強く握りしめていた。



それから数分後、
教室のドアが小さくノックされ、事務の人が担任を呼んだ。



きっと私の結果だ…



心臓が壊れそうなほど早鐘を鳴らしていた。



今祈っても遅いけど私には祈るしか出来ない。

お願い…流星と同じ高校へ行かせて!!



小声で何かを伝えて事務の人が戻っていった後、

心臓が飛び出しそうな私に、先生が大声で言った。



「月岡 紫 おめでとう!
明絖大附属、特待生枠トップ合格だ!」