ラベンダーと星空の約束

 


「目を逸らさないで。俺の目を見て。

今だけでいいから。当たりチケットの賞品としてでいいから…

今は…俺だけを見て…」




「流星……」





一度逸らした視線を彼の瞳に戻すと、心の中で何かがザワザワと騒ぎ出した。



色素の薄い綺麗な茶色の瞳には、淡い紫色の服を着た私が写り込んでいる。



まるであの夏の様だと感じていた。



子供の頃の流星の澄んだ瞳には、
一面のラベンダーの海を背景に、幼い私を写していて……



あの夏が脳裏に鮮やかに蘇ってくる。



眩しい陽射しの中、
白樺並木の木陰で難しい大人の本を読む綺麗な少年に、心を惹かれた。



炭酸飲料の気泡がグラスに当たって弾ける、涼やかな音色に耳を澄ませた時も……


夏の星座を見上げながら、
夜空に思いを馳せた夜も……


あの夏のキラキラと輝く想い出の、全てのページに流星がいて…


5年間、繰り返し思い出しては、心を静かに震わせてきた。



 流星が好き……

 流星が欲しい……


2人であの夏の続きの
恋物語を描いて行きたい……