「えっ…ええ!?
瑞希君!?何言ってんのよ!!
待ってよ! 私そんな事しないよ?
皆もちょっと待って!
待ってってば!
お願い話しを聞いてー!!」
瑞希君のマイクを引ったくり叫んでみたけど、
私の大声は歓声に掻き消され、皆には届かなかった。
体育館2階のギャラリーを見上げると、
左側にたく丸さん、右側に亀さんがいて、
既にそのチケットとやらをばらまき始めている。
スポットライトに照らされ、
千枚の小さな紙切れがヒラヒラと舞い降りていく。
それに向け男の子達が殺到し、
体育館は物凄い騒ぎになっていた。
「瑞希君!こんなのマズイよ!!
事前に報告も無しにこんなことしたら怒られるよ?
もしかしたら柏寮の連帯責任って事になって、
流星にも迷惑が…」
「許可取ってあるから大丈夫。
君には秘密にしてたけど」
「嘘っ 許可下りるの?
こんな騒ぎになってるのに?」
「うん下りた。
生徒会長は亀さんに弱み握られてるみたいだよ?
一度は断られたけど、
亀さん経由で再申請したらすぐにOKだって。
しかも断って悪かったと謝られた。アハハッ!」
亀さんって一体…
爽やかさんじゃなくて、
本当は黒いの?
あのディープなオカルト趣味も怖かったし…
見た目と口調に騙されてたけど、黒い人なのかも。
私も弱み握られないよう気を付けないと…
「さて、当たりチケットを持って来るのは誰かな〜?」
そうだった!
今は亀さんに気を取られてる場合じゃなかった。
私を商品にしたこのイベントを、すぐ止めてもらいたい!


