そう言うと、流星は一瞬真顔になる。
「マジで?俺と気まずいからって言う理由なら止めてよね。
本当気にしなくていい事だから。
それに…ゆかりちゃんの親って金持ちなわけ?」
「え…?金持ちではないよ?
特待生じゃないと、この高校には入れなかったし…」
「それなら辞めるのは無理だよ。
知らなかったみたいだけどさ、
特待生で中退したら、3年間分の正規の学費を一括で納入する決まりなんだよ」
「し…知らなかった…辞めるのは…無理……
じゃあ、せめて柏寮を出て……」
「それは可能だけど、この辺りの賃料知ってる?
家賃無料の柏寮を出て、どこかのアパートに住むとなると、
今の仕送りプラス一月5〜6万は必要になるよ?
北海道の家賃と比べ物にならないから」
「5〜6万……無理みたい」
「俺の事ならマジで気にすんの止めてよ。
俺じゃなく大樹に気を遣ってんのかもしれないけど、
君にはもう手は出さないからさ。
声掛ければまた遊んでくれる女の子がいるからって、大樹に言っといて?」
「う…ん…」
私は卒業まで柏寮を離れられない。
それが分かってホッとしたような、苦しい様な複雑な気持ちになった。
柏寮と言う繋がりを絶たなくていいのは、正直嬉しい。
でも…流星が私に手を出さないと言っても、大樹は心配し続けるだろうし、
私への想いを失った流星の側にいるのは…私が辛い……
私を想い続けてくれるのも辛いけど、
何とも思われなくなったのも悲しい……
はぁ……
私って本当…どうしようもない奴……


