怖かった。
私に跨がり瞬きもせずに見下ろす、
燃える様な大樹の瞳が……
怖かった。
噛み締めているその唇が開いたら
「好きだ」と言われてしまう気がして……
強く噛み締めている下唇から血が滲み出した。
大樹も想いをぶつける事に躊躇しているのかもしれない。
溢れ出しそうな言葉を何とか押さえ込んでいる唇から、
言葉の代わりに真っ赤な血液が溢れ出し、ポタリと一滴垂れ落ちた。
その赤い滴は、露わにされた胸元へ落ちてきて、
流星の付けたキスマークを覆い隠した。
大樹が噛み締めていた唇を開く。
「紫…俺は……」
「いや…嫌だ…聞きたくないっ!!」
「嫌でも聞け」
「絶対ヤダ!言ったら…壊れちゃうよ…?
今までの関係が無くなっちゃうよ…?そんなの嫌だよ!」


