「紫… これが今の流星か?」
「流星? あっ!そうだった!
一枚だけ流星が写り込んでるのがあったんだ!
それ抜いといてくれる?」
柏寮の写真を写していた時、流星が廊下の窓から顔を出して写っちゃったんだよね。
これを両親に見られるのはまずい。
何で女子寮に男の子がいるのか?って話しになってしまう。
家族に見せる前に大樹に見せて良かったかも。
クリアシートに入れる作業を終えてもまだ、大樹は柏寮の写真を見続けていた。
「良く撮れてるでしょ?
夕日の中の柏寮って、凄く綺麗なんだ!」
「流星の顔が小さくてよく分かんねぇ……もっと大きく写した写真はねぇのかよ?」
何だ。柏寮を気に入ってくれた訳じゃなくて、流星を見てたのか……
そうだよね。
叙情的な感動を込めたこの写真の美しさを、大樹が理解出来るはずないよね。
「流星の写真はそれしかないよ。顔分かり難い?どれどれ?
……… 分かるじゃん。子供の頃の名残もちゃんと写ってるでしょ?」
「名残…? 金髪だし、肌も昔みたいに白くないし、すげぇ軽そうだし…どこに名残があんだよ」
「アハハッ 私も再会したばかりの時はチャラさに目がいって、全く気付けなかったんだけど、
ほら、良く見て? 右頬に笑窪があるでしょ?
それから瞳の色も薄茶色で5年前と同じ」


