大丈夫かな……
疲れてるなら休んだ方がいいのに。
でも店に来ちゃったし…
はぁ…
「とにかく着替えないと風邪引いちゃう。一緒に来て!」
母に一言断りを入れて、大樹の手を引き自宅に戻った。
腑抜けた大樹をバスルームに押し込みシャワーを浴びさせ、父の服を着替えに出しておいた。
シャワー中に店に戻ろうかと迷ったけど、もしかして浴室で倒れたり…
そんな不安が頭を過ぎり、出てくるのを待つことにした。
待っている間リビングのパソコンで、この夏に父が撮影したフラノの風景写真を見ていた。
その中から売れそうだと思った物を数枚ピックアップして、
リビングの隅に置いてある商品作成用の本格的なプリンターでポストカードの印刷を始めた。
店に並べるポストカードやカレンダー類は、こうやって自宅で印刷して加工している。
この作業は大抵冬の間に終わらせるから、次年度の商品は春先には出来上がっている。
今シーズンの売り上げ予定部数も、店の倉庫に十分にストックされていて追加して作る必要はないんだけど……
今印刷しているのには理由があった。
フラノに帰省した初日にお客さんに言われた言葉が頭に引っ掛かっていた。
『バラ売りのポストカードの中に欲しいものが一つも無かったから、セットをバラして売って欲しい』
そう言われてバラ売りの種類を増やさないとと思っていた。


