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帰省してから一週間が過ぎようとしていた。
大樹は宣言通り、午前中だけうちの店を手伝ってくれている。
今日は朝から雨。
大粒の雨がザーザーと大地を叩き、しばらく止みそうになかった。
連日賑わいを見せていたうちの店も、こんな日は客足が鈍る。
今日だけは慌ただしい観光シーズンの、束の間の休息日になりそう。
開店前の朝8:30。
店の電話から大樹に連絡して、今日は来なくていいと告げた。
こんな天気じゃ店内は閑散として暇だろう。
それに大樹は疲れているみたいだから、体を休めた方がいいと思って……
それなのに9時きっかりのいつもの時間に大樹は姿を現した。
「大樹!? 今日は休みなって言ったでしょ?
しかも何その格好、ずぶ濡れじゃない!傘はどうしたのよ?」
「カサ…… あぁ、持ってくんの忘れてた」
「は…? 雨降りに傘忘れるなんてバカ過ぎるでしょ?」
「そうだな……俺…バカだよな……」
大樹………変!
変だよ。変過ぎるよ!
大樹が無給で手伝ってくれてるここ一週間、
心配になるくらい様子がおかしかった。
いつもはバカなくせに偉そうで、その自信はどこから来るのかって不思議なくらい強気な大樹が、
最近はどこかぼんやりしてると言うか…大人しいと言うか…元気がない。
うち店の仕事も自分の畑の仕事もちゃんとこなしているから、心配しつつも大丈夫だと思っていたけど……
雨の日に傘忘れるって、どんだけ腑抜けてるのよ。
しかも私が「バカ」と言ってもいつもの様に言い返さないし、
それ所か今日は自分がバカなことを認めてしまった。


