ラベンダーと星空の約束

 


「まさか」はこっちの台詞だ。

まさか“理不尽”て言葉も知らなかったなんて…

アホ過ぎてちょっと引くわ…



大樹の頭の中に浮かんだ漢字は『李夫人』って所かな。

いや…『李』ていう漢字は知らないかも。



大樹って多分青空より漢字を知らないんじゃないかな。

あんたよく高校に合格出来たね。




「理不尽って言葉の意味は、道理に合ってないとか…そういう事だよ」



「どうり……」



「道理も分かんないのか…はぁ…
とにかく!自分で質問しておきながら、私が答えてる最中に怒り出さないでって言いたいの!」



「ふーん…分かった。
小難しい言葉を使わないで、初めからそう言えばいいんだよ」



「(小難しい言葉だと感じる高校生はあんたくらいの物だよ……)

じゃあ説明するから…なるべく簡単な言葉を選んで……」





大樹に昨夜の話しをした。
恥ずかしいからキスした事は省いて。



多摩川縁で星を見ながら、あの夏のように星座の話しを聞いたこと。



5年前を思い出せなくても、
私の瞳の中にラベンダーと星空の…
あの写真の風景が広がってる様に見えると言ってくれた事。



私があのメッセージカードを知らないと言ったばっかりに、

紫(ムラサキ)ちゃんと私の間で恋心が揺れて困らせていたこと。



流星が私にもう一度恋をしてくれたから全てを打ち明ける気になった。

本当は昨夜の内に全てを打ち明けてしまいたかった。



だけどその時紫水晶の指輪を身につけていなかったから…

出来れば全てを打ち明けた直後に、指輪を返したかったから…

だから告白の返事を夏休み明けまで待って貰ってること。



それらの話しを全て大樹に話して聞かせた。