東京の高校に行くとなると、
夏休みは帰るとしても6月7月はお店を手伝えない訳で…
うちのお店…大丈夫かな…
でも……
流星の本がずっしりと、先程より重たく感じられた。
観光シーズンの店は心配。
東京行きは両親に迷惑をかけると分かっている。
心の天秤が店と流星を乗せて揺れる…
でもやっぱり流星の方へ傾いてしまう。
お父さん…お母さん…
ごめんなさい…
夏休みに帰って来たら今まで以上に働くから…
だからお願いします。
私を東京に行かせて下さい。
「あ…
夕飯…作らなくちゃ…」
後ろめたさをごまかす様に独り言を呟いた。
両親の働く姿から目を逸らし、
重たい流星の本を抱えて逃げる様に玄関ドアを開けた。


