「流星… 私この前言ったよね?
生きたいから生きる、それでいいんだよって。
こんな言葉だけじゃ、心の枷は外れない?
私…上手いこと言ってあげられないけど…
もし生きる意味が他に必要だって言うなら……私の為に生きてよ」
「君の為…?」
「うん。私は流星が生きている事が本当に嬉しいんだよ?
生きていてくれなかったら、巡り逢う事も無かった。
こうして肌に触れて、言葉を交わせることが凄く嬉しい。
だから…私の為に生き続けて?」
「ハハッ 何だかプロポーズみたいな言葉だね」
「えっ! 嘘っ…私そんな意味で言ったんじゃ……」
「分かってるよ。
いくら妄想癖加速中の俺でも、そんな間抜けな勘違いはしないから。
だけど……マジ嬉しい。
今の言葉もう一度聞かせて?」
「流星、私の為に生きて」
「…… ありがとう…
ヤッバ…泣きそうなんだけど…格好悪……」
しばらく流星は無言で、
私の肩に両目を押し当て動かなかった。
半袖ブラウスの肩口が、じんわりと湿っていくのを肌に感じる。
格好悪くなんか全然ないのに。
こうやって心の中を見せてくれる事が何より嬉しくて、
私の言葉に泣いてくれる彼が、とても愛しく思えた。
流星の手にそっと手を重ね、手首の動脈を指で探り当てた。
指先に感じるのは、
私よりも速いスピードでトクトクと打ち続ける彼の脈圧。


