色物に関しては天然娘だから、
俺が期待する意味とは別の考えで、キスを受け入れてるのかも……
はぁ…分かんないな。
ゆかりちゃんの気持ちも…自分の気持ちも…
紫(ムラサキ)ちゃんの存在が大き過ぎて、
ゆかりちゃんに惚れてると言い切れない。
それに、俺みたいに心身共に不安定な奴より、
その大樹って奴と付き合った方が、彼女の為なんじゃないか?
思考が後ろ向きになりかけると、すかさず瑞希が釘を刺す。
「大ちゃん、今めっちゃネガティブ思考になってるでしょ?そんなんじゃダメだよ!
紫ちゃんはちゃんと向き合ってるんだから、大ちゃんも、もっと彼女を見てあげて?
分かろうと努力しないで諦めたら、後悔するよ?
『精一杯生きて』
龍之介さんの最後の言葉を実践して見せてよ」
「瑞希……お前って、性別だけじゃなく年齢もごまかしてない?
人生経験豊富な爺さん…いや、婆さんみたい」
「爺さんでも婆さんでもないよ!失礼だなー。
あ〜ヤバッ!紫ちゃんの試合始まってるかも!行くよ大ちゃん!」
「了ー解」


