問題はそこじゃなかった。
入学金…授業料…
そこに書かれている諸々の経費をざっと計算すると、
3年間で約500万円…
もしかしたら全国の私立高校の中ではそれ程高額じゃないのかもしれないけど、
無理だ…
とてもじゃないけど、うちには子供の学費にそんなにかけている余裕はない。
流星ってお坊ちゃんだったんだ…
思い返せば、彼はいつもブランドのロゴが入ったポロシャツや、半袖ワイシャツを着ていたような気がする。
私達が衿の伸びたTシャツと短パンで過ごす中、
彼はいつも清潔感ある小綺麗な恰好をしていたものだった。
どうしよう…
お父さんにいくら頼み込んだってこんな大金無理だよ。
この冬の大雪で、畑のビニールハウスが一棟潰れ
お金がかかるって嘆いていたばかりなのに…
高揚していた気分が一気に下降した。
私と流星の再会に、まさかお金の問題が出てくるなんて思わなかった。
自分ではどうにも出来ない問題に途方に暮れ、
さっきとは違う意味合いの涙が溢れそうになった時、
大樹が学費一覧表の一番下に書かれていた小さな文字を指差した。
そこにはこう書いてある。
『特待制度あり。
学費全額もしくは一部免除』


