「瑞希君ありがとう。
私のこと、気づいてくれてありがとう。
それと、流星のこと教えてくれて嬉しかった」




心からそう思った。

自然と笑みがこぼれ、
ニッコリと笑いかけると、瑞希君の白い頬が赤く染まった。




「その笑顔…
反則じゃん……」



「あっ!
人の気持ちに鈍くてウトイ私にも分かったよ!
瑞希君、今照れてるでしょ?」



「あ〜もうっ
そう言う余計なツッコミを入れる所が、ウトイって言うんだよ!」



「ごめん…
気持ちを察するって、難しいね…」




赤面した瑞希君に追い出され、自室に戻った。



ベッドに体を投げ出すと、
衿元からネックレスと一緒に、紫水晶の指輪が飛び出した。




『これ預かっていて?

次に会う時まで、
無くさないで大切に持っていてよ』




あの夏の流星の言葉は、
はっきり耳に残っている。



いつ、どうやって返したらいいのだろう…

次に会う時まで…か。



既に再会してるけど、

『会う時』を『合う時』に変えてもいいかな?



『もう一度、
私達の想いが重なり合う時』



それまで私が持っていてもいいよね?



流星……