~そらside~


至って普通で平凡な中学生…


な、ハズ。


成績、容姿、友達付き合い。


全てにおいて浮くことはこれまで無かった。


モテる訳でもモテない訳でもない。


本当に平凡な中学生。


でも、1つだけ才能を発揮することがあった。


仮病で学校を休むこと。


それも、ただ無計画に休むんじゃない。


ちゃんと自分が暇をもて余すことの無いように、あらかじめ親友の喜羅と休む日を決める。


これで、完璧に1日を送ることができる。


皆さん、ご察しの通り今日は頭痛だと仮病を使って休んだ。



いつものように喜羅も一緒に。


2人で休む日はLINEで話したりしていることがほとんど。


今日は喜羅の作ったサイトに面白い書き込みがあったという話題に。


喜羅は興奮しながら書いてきた。



【夜の学校で7人だけで隠れ鬼をすると鬼が“本当の鬼”になるんだって!!!!】



【はいぃ!?鬼の人が“本当の鬼”になるの??】



なんだそれ。


誰かが作った子供騙しな話でしょ?


それに…。


鬼なんている訳ないからね。


人に角が生えるっていうの?


迷信だよ、迷信。


【うん、わりとサイト内で話題になっててさ~!!私達もやろうよ!!!】



はぁ。


好奇心旺盛とはこのことだろうか…。


私は別に怖いのは嫌いじゃない。


むしろ好き。


だけど…。



【ちょいまちw どうやって夜の学校に入るのw(-_-;) それに人が鬼になってたら問題になってるって!ww】



テンションの高い喜羅に呆れつつも少し…。


ほんの少しだけ興味が沸いた。



【当番の人に一階の女子トイレの窓の鍵開けといてもらうように頼むから♪(^-^) LINEで皆にも連絡して参加者募集しよっ♪】



人が鬼になることについてはスルー、と。


まぁ、いいか。


明日は土曜で休みだし。


家をこっそり抜け出すのなんてお手のものっ!



【まぁ、いいやw(^Д^) 何時に集まる?? あとは、校門に集まればおkだよね?】



【う~ん…。9時にしようか☆ 校門に集合ね! 持ち物は自由で♪】



こうして会話終了。



PM: 8:45


私は家を抜け出した。


部屋は一階にあるから部屋の窓から抜け出した。


もちろん、ドアには鍵をかけた。


だって、親に居ないことがばれたら大変でしょ?