《小太郎side》

八雲 雅とかいう女の家を才蔵と共に

飛び出し、変な建物の上を素早く駆けていた。



駆け抜けつつも考えるのはあの女のこと。


何なんだ、あの女………っ!!


たかが女ごときにこの俺が守られる?


冗談じゃない…………っっ!!!!




我が真田十勇士が、現代に残る唯一の一族、

しかも下級の一族に守られるなど、

真田様への侮辱だ…………っっ!!!!!






才「…………………………小太郎。

……此処は一体何の建物だ?」




突然、才蔵が話しかけてくる。


確かに、目の前には黒く汚い建物がある。


しかも何故だか中がガヤガヤと騒がしい。





小「………………入ってみるか。」



才「…………………………………そうだな。

早くこの時代に慣れなくては。」





そうして俺達はその不気味な

建物に入って行った。











この時、この建物に入らなければと

後悔しても、時既に遅しだった…………。