「そうだよね、やっぱり、うん、そうだよね。」

自分でもわかるほど、嫌な言い方をした。


険悪な空気。

すると、上原くんも怖い顔になって、激しく言葉をぶつけてきた。

「結だって、矢島と抱き合ったんだろ!」


な、なんで、そんなこと、上原くんに言われなきゃなんないの!


血が逆流してくるようだ。

もうダメだ。
もう、とまんない。


「な、なによ、上原くんだって、綾香とキスしたんでしょ!」


「は?何言ってんだよ!」

「すっごい強引なんだそうで!」


上原くんは、さらに怖い顔で私を睨みつけた。

「お前なー、ふざけたことばっかり言ってんじゃねーよ!」


「最初に言ったのは、上原くんでしょ?」


「だから、違うって言っただろ!」


「もういいよ、何も聞きたくない!それじゃ!」

私は、振り向きもせず走り出す。