冷静なはずの自分が、感情にのまれ壊れていく。

どうにもならない気持ちは渦を巻き、ごうごうと凄まじい勢いで俺を支配した。


吐き出す熱は、激しさを増していく。

何をどうしても、胸を掻き毟るほどの熱情を消化することができない。


顎を掴み、指に触れる髪をぐっと握り、
感情を叩きつけるようにキスを続けた。


ふと気配を感じて目を開ければ、正面に上原さんが立っていた。


ビーンと脳天から尖った棒を突き刺され、身体中がビリビリと痺れてくる。


痛いくらいに溢れる感情のままで、俺は君と視線を合わせた。

君が好きだ。
好きで好きでたまらない。


そう思えば思うほど、キスは激しさを増していく。

粘膜の重なる湿った音だけが聞こえるこの空間で、やっと君の視線を独り占めできた。

矢のような目で、君が俺を見ている。

それだけで、身体中が熱くなった。