「着いたー!」

矢島くんが走り出す。
続いて藤崎くんも。

綾香、美紀と続いて、私も走り出す。

上原くんは、一番後ろからゆっくり歩いてくる。


気持ちいいー!

青い空に真っ青な海。
まさに夏って感じ!


先に行った四人は、波打ち際でワァワァやっている。

私は少し離れたところで立ち止まり、そんな四人を笑顔で見ていた。


「お前ももっと色気のある格好してこいよ、あいつらみたいに。」


いつの間にか、隣に上原くんがいた。

「え?だって…。」

ああ、やっぱりそうだよね…分かっていたけれど…。
悲しい気持ちになって俯いた。






「ばーか、ウソだよ。」


…え?


「結も早く来いよ。」

上原くんは、そう言い残して、みんなの元へ走っていった。