「上原くん、私との約束覚えてるよね?」



「ああ、試合だろ?」



試合?と由里子さんが聞き返す。

私は由里子さんに、試合の説明をした。




「そんなこと、無理よ…私だって、もう海斗くんから点を取ることなんかできないもの…。」



由里子さんでさえ、点が取れないなんて…。

でも、だからと言ってやめるわけにはいかない。





私は腹をくくった。

「さっ、やろう。」

そう言って、コートに立った。




「一点でも取れば結の勝ち。それでいいな?じゃ、結からサーブしていいよ。」



上原くんからシャトルを受け取る。