上原くん家の手前で自転車を止めた。

俺が行ってくるからと、宇佐見くんが上原くんの家を訪ねていく。


しばらくして戻ってくると、もう一度自転車に乗るよう促された。



「由里子さんと買い物に行ってるみたい。」


スーパーへと続く道を自転車で走っていく。



公園を抜ければ、もう目の前だ。








キキ――ッ



急に止まった自転車。

私は、宇佐見くんの背中におもいっきり頭をぶつけた。




「…どうしたの?」



「シッ…あそこ見て。」


指差す先を見れば、買い物袋を下げた上原くんと由里子さんがそこにいた。