「1495日の初恋」






一歩、また一歩と距離が縮まって、上原くんは、私の目の前で立ち止まる。




「結…。」



上原くんが、私の名前を呼んだ。

その温かくて、優しい声を聞いたら、自然と涙がこぼれて落ちる。



どんなにがまんしても、ジャンジャン涙が溢れてくる。

今までがまんした分、溢れてくる。




「泣かないで…。」


上原くんは、持っていたカバンを下ろして、そっと私を抱き寄せた。



「ただいま…結。」



「…お帰り…上原くん…。」



抱き寄せた腕をゆっくりほどいて、私の両頬を大きな手のひらで包んでくれる。

そして、あの夜のように、私のおでこに自分のおでこをそっと押し当てた。



「会いたくて、たまらなかった。」


私の涙が、上原くんの手を濡らしていく。


上原くんの痛いくらいの優しい笑顔。


胸が苦しかった。