私の上に矢島くんの身体。


ただでさえ、頭がボーッとしてるのに、もうショート寸前。

息すらできない。

矢島くんの身体が、こんなに大きいなんて。

もう、どうしたらいいのか、わからない。
熱い、苦しい…


矢島くんの心臓、私の目の前。

音が聞こえる。
どんどん大きくなる。


矢島くんが、小さくごめんと言って息を吐いた。


「少しだけ我慢して。」


えっ?と思った瞬間、ぎゅっと強く抱きしめられた。

スカートの裾が、はだけているのがわかる。


「や、じま…くん…。」


もう一度熱が上がりそうなほど、体が熱い。



「ダメだよ、こんな…。」


「誕生日…だから…許して…。」

矢島くんはそうつぶやき、もう一度力を込める。


身体から、空気が抜けていく。

こんなに強く抱きしめられたのは、初めてだった。