あの後、私は聖と軽く喫茶店に入って話をした。



後半になれば、私のぎこちなさも消えていて前の二人のように笑い合えていた。




いつもの様に聖は自宅まで見送ってくれると言ったが、私はバイクだったからそれを断りたった今、自宅に到着したところだ。





自分の部屋に入ってから、私は指輪を机の引き出しを開けて中に入れる。

来週、クリスマスにあげるんだ。


それまでは大事に閉まっておかないと。





ふふっと口元が自然と緩む。


伊織が目を真ん丸にして驚く姿が何となく想像出来たからだ。




早く、渡したい。

毎日、毎日が本当幸せ。




こんなに恋が楽しいだなんて思えなかった。

何もかもが不安だったあの頃は。



少し早かったけど、私は布団に入ると明日の和との約束に備えて就寝した。





明日は和がきっと、暫く帰してくれないだろう。

喜んでくれもするだろうが、多分説教もされる。



だけど、和の愛があってこそのこと。

だから気にしない。


寧ろ、それが嬉しくも思えるのだから。