レンタル彼氏【完全版】

思ってたよりも早く決まったなあ。

時計を見るとまだ、開店して一時間しか経っていない。


自分の買い物でもしようかなと思った私は、下のフロアに下がることにした。


好きなブランドや、化粧品などを見ていると携帯がポケットで震える。
確認をすると、その相手は。


聖だった。


「…え」


ついて出た言葉。


【今、泉さ、駅前のビルにいる?】


…聖も…いるの?


周りをきょろきょろと見渡すが、聖らしき人物はいない。


【いるよ、聖もいるの?】


そう返信する。



……まさか。
聖からまたメールが来るなんて思っていなかった。


だから、変に胸がドキドキする。


聖からの返信はすぐに来た。


【いるよ!JUNにいるんだ。
欲しいモノあってさ。】


…欲しいモノ…?

ふっと、自分の手に持っているついさっき買ったばかりの袋を見る。


…まさか、聖も指輪を買う為に…?


【もしかして、限定の指輪?】


そう、返事をする。

それからすぐに着信が来た。